カレイなるオバリーナの世界

ベテラン中高年バレエ愛好者(オツボネリーナswan)が華麗にして加齢なるオバリーナの世界を赤裸々に語る!

大人バレエ初心者に捧ぐ~集中せよ!

大人からバレエを始めた人。
いわゆる『大人初心者』
私もそうだった。

 

大学生の頃、1年半くらい、カルチャーセンターのバレエクラスに通った。
その後中断し、
福岡で結婚出産を経て再開。
それからは、30年くらい途切れずレッスンしてる。

 

怪我も有ったし、
いろんな事が有ったけど
我ながら、良く続いてる。
好き、と言う気持ちだけで。
止める事は考えられない・・・・・・

 

そんな、大人のバレエ歴が長い私が
大人バレエ初心者、
更に始めて数年たって
少し余裕が出てきた人に捧げるアドバイス
書こうと思う。

 

ちょっと辛口、愛の鞭?

 

アドバイス
いっぱい有るけど、まずは


集中してレッスンしよう!


これは、一回のレッスンの中で気持ちを集中しよう、と言う意味と
生活の中でバレエの占める位置を高めて欲しいと言う
両方の意味が有る。

 

週2回以上はレッスンに来て
とにかく続けて欲しい。
だんだん慣れて来る。

 

バレエのレッスンは
必ず最初はバーレッスンから始まり、
(教室によっては、ストレッチや体ほぐしから
始まる所もあるけど)
プリエ、タンデュ、と進んで行って最後グランバットマン、と
決まっている。これは全世界共通。

 

バーレッスン。
バーに片手を置いてのレッスン。
最初は、左手をバーに置いて、左足を軸に、主に右足を動かす。
次に、くるっと半回転して、反対の足で同じことをする。

(あ、半回転するときはバーの方に回りますよ。これもお約束)

ホントに初めての人は前の人を凝視して真似るしかない。

 

しかし、3、4年もやってれば
いいかげん覚えるべきだ。
私も間違える事は有る。
でも、大人向けのクラスの場合は
プロ並みの難しい高度な事やる訳じゃ無いんだから、

集中すれば覚えられる。
これ覚えなければ100万円徴収されるとしたら
覚えるでしょ!?


先生の優しさに甘えたらイカンよ。
先生が実際に動かず、言葉だけでさせる所も有るよ。


例えば、

『プリエ、手、横のままでドゥミ2回グランプリエ1回、
一番ポールドブラ前、二番は横、四番はバーと反対側の手、五番は回す、
最後プリエからシュッスバランス、手アンナバーからオンオー、最後アロンジェ』

これバレエ用語知らない人は
ちんぷんかんぷんだろうが、

バレエに少し慣れた人は
このくらいは、聞いただけでパッと出来て欲しい。


実際、先生はもっと丁寧に、実際に動いて説明して下さるのだから、

 

一発で覚えろ。
二度は無い、と心して集中するべし。

一に集中二に集中!三四が無くて五に集中!

 

『バー美人』と言う言葉があるらしい。
もちろん、お酒を供する『バー』の美人、ではない。
『バーレッスン』が得意で『センターレッスン』になると
ダメダメになっちゃう人の事を言うらしい。

『バー美人』は、バーに頼り過ぎているのだろう。
バーは、男性パートナーと思って、そっと手を添えるくらいが、正解。
そうやって自分の体幹を鍛え
バレエ独自の動きを体に染み込ませていくのがバーレッスンなのだ。

 

バーレッスンの次は
センターレッスン。

センタ―も順番が決まっており、
アダージオから始まりタンデュ、次にアレグロ等小さいジャンプ、
グランワルツなど大きいジャンプ、ピケなど回転系で終わる
レッスンの流れも万国共通。

 

バー、と言う頼るものが無くなると
『バー美人』はヨロヨロする。
そういう状況で
複雑で長い振りになると、覚えるのもより大変だ。

ヨロヨロだと余裕が無くて覚えられない。
覚えてないと、いろんな事に気が回らない。
悪循環。

 

結局、地道にレッスンに通い
バレエのいろんな事が自在に、
自然に出来るような体を作って行かなければ
何も出来ない、と言う事が
長く続けていればいるほど、
ますます実感としてわかってくる。

 

大人バレエ初心者は、まずスタートが遅いので
残された時間も僅かだ。
バレエの残りの時間が
砂時計からサラサラと落ちる砂の様に感じられる。

 


だからこそ、集中!
バレエをできる事に感謝してレッスンするのだ。

 


さあ、次回レッスン、
バーレッスンの順番は一発で覚えよう!

第5中足骨骨折①~2006年4月29日

怪我をしたときのことを書こうと思う。

 

それは、2006年4月29日。

 

何故そんなに鮮明に日付を覚えているかと言うと、
祝日で病院が休みだったからだ。

 

そう、バレエのレッスン中に怪我をした。

 その頃は今の所と違う教室に通っていて
何かの理由で、祝日だけどレッスンが有った。


7月半ばの発表会に向けて、踊りの稽古をしていた。
演目は『白鳥の湖』第3幕の『ルスカヤ』
ロシアの踊りで、手首にスカーフを巻いて踊る、
発表会で大人が踊る定番的な演目だ。

 

最初、ゆっくりとした曲調で、途中からアップテンポになる。
大人の私達はアップアップしながら必死で踊るわけだ。
その、ラストの大盛り上がりの直前のステップで
足がもつれ、軽くジャンプして、足裏で無く、
左の足の甲で着地した。


何が起きたかわからなかった。


たぶん、ブチって音がした気がする。
痛い、と言うより衝撃が有ってすぐ痺れた。
全く、左足を床に着けなくなった。

すぐに回りの友達や先生に異常を伝え、
ひとりの友達が『あーっ』と指さすので見たら、
左足の小指の元あたりが腫れ上がり青くなっていた。

 

それから、氷を持って来て冷やしてくれたり
何処の病院に行こうか、調べてくれたり、
散々いろんな人の世話になるものの
私の頭の中は
『発表会に間に合うだろうか!?』の心配ばかりがグルグル回っている。

 

祝日なので、休日当番医に行こうか、とAさんが言うと
ご主人がお医者様のIさんが、『私が連絡するから』と言って
大きなH病院に電話して話をつけてくれた。

 

友達に車で、H病院に連れてきてもらったものの、
駐車場から、スリッパのままで、
必死のケンケン。
人間、必死になると何でも出来るもんだ。
こけそうになりながら、『ここでこけたらもっと大怪我になる』
と、かなりの距離を、友達に助けを借りながらケンケンした。

 

さて、やっと診察。
最初診てくれたお医者様はどうやら整形外科じゃないみたい。
レントゲンを撮るも、
『ウーン』と、よくわからないみたい。
『バレーしてたんですね?』
『あ、踊りの方のバレエです』
と、バレエやってると良くあるある会話。
何だか頼りないなあ、と思っていると
やっと整形外科のお医者様が現れた。


診察すると、もう一度レントゲンを撮って来るように言われた。
えええー?今、撮ったじゃんかよ~
レントゲン撮るだけでも痛いんだよ~
と思ったものの、しょうがない。
どうやら、肝心なところが写ってないらしいのだ。
病院内では車いす移動なので、
もうケンケンはしなかった。

 

そして、2回目のレントゲン写真を見た先生は
『あ、折れてますね』

 

ガーン……。

 

 

 

もう死語なのかな?
でも、まさに『ガーン』状態だった。
骨折とは夢にも思わず、捻挫だとばかり思いこんでいたのだ。


人生初の骨折。


第5中足骨骨折。
下駄をはいて足首を捻ると折れやすく、下駄骨折とも呼ばれる。
サッカー選手が良く怪我するのもこれだ。

 

私が真っ先に尋ねたのは
『7月半ば発表会だけど、間に合いますか?』
だった。
先生は首を捻り、
『うーん、ギプスは取れるだろうけど、その後どのくらい回復するかはわからない』と。
『えええええええ~~!?』

 

 

私は怪我した足だけでなく、真っ青な顔になった。

 

 

レッスンのマナー、常識

コレ、はっきり決まってるわけじゃない。けれど、大体どこのお教室でも共通と思われる、バレエレッスンを受けるうえでの常識、マナーが存在する。私が長年通ってるうちにわかってきた、それらを書こうと思う。

 

《レッスン前》

●お教室に入ったら明るく挨拶する(お教室によっては、昼でも夜でも「おはようございます」のところも)

●更衣室では速やかに着替える。

●髪をまとめるのは家でやってくる。

●ギリギリでなく15分くらい前には到着し、ウォームアップをしておく。

●すぐにバーレッスンをするお教室ならば、先生がいらっしゃる前に皆でバーを設置する。

 


《バーレッスン》

●水、タオルはそばに置いていい教室がほとんどだと思うが、なるべくコンパクトにまとめて邪魔にならない足元に置く。バーにタオルは掛けない。

●順番は集中して覚えよう。混み合っていて先生のお手本が見にくい場合は、移動して見て良し。

●先生にもう一度言って欲しい時、質問したい時は言って良し。しかし最小限度にして簡潔に。

●バーレッスンが終わったら、また協力し合ってバーを片付ける。

●この時小休憩、ストレッチ時間になることが多いので、水を飲んだり、トイレに行きたい人は(必要であれば)先生にことわってから行く。

 

《センターレッスン》

●まずはアダージオから始まることが多いので、速やかに位置に着く。ぐずぐず譲り合わない。

●前後が2列、3列になる場合は人と人の間に入る(重ならないように)。

●横も、前後にずれて少しデコボコになるように。

●人数が多くてグループ分けする場合も、周りとのアイコンタクトで速やかに分かれるように。話し合ったりしない。

●順番は集中して覚えよう!

●はける時は、近い方の左右に速やかに。後ろに行かない。前にはける。

 次にやる人の邪魔をしない。

●右をやったらすぐに左。どちらもできるよう最初から念頭に置いておく。

●最初の段階でなるべく覚えきる。他のグループがやっている時は、後ろか横で見ていること。どうしても動きたいときもガッツリ動かず、確認程度に控えめに動く。

●人との距離感を常に把握して、自分の進行方向に人がいないか気を付けて動く。怪我やトラブルの元。邪魔にならないように。

●間で水を飲んだり汗を拭いたりして良し。でもさり気なく控えめに。

●レッスンが終わったら、レベランスして先生やレッスンメイトに感謝を表す。

●掃除をする、後片付け、カーテンを閉める等、お教室で決まりがあればそれを積極的に行う。最後まで気持ちよく。

 

 

 

以上、だいたいこんな感じ。ごく当たり前のことも、バレエ特有のことも。

ちょっとうるさい(細かい)かな?

オツボネリーナなので、許して!

つまりは、自分のレッスンに集中しつつも、先生やレッスンメイトに気配りは忘れずに。

その方が楽しくレッスンできます!